過敏性腸症候群の症状
過敏線腸症候群には腹痛だけでなく、下痢やガス、頭痛、口臭などさまざまな症状があります。どれも基本的にはストレスが要因となっており、複数の症状を併発することも少なくありません。
ここでは、過敏性腸症候群の症状についてご説明します。
主な症状
過敏性腸症候群の基本的な症状は、腹痛を伴う下痢や便秘です。
ストレスなどによる自律神経のバランスの乱れが原因とされる過敏性腸症候群の場合は、吐き気やめまい、頭痛、微熱などの症状を伴うこともあります。腹部から離れた部位になるのであまり関連を感じにくいかもしれませんが、実はこれらも過敏性腸症候群の症状だと考えられているのです。
また、ガス型の過敏性腸症候群など、お腹にガスが溜まりやすくなるケースもあります。こうなると頻繁にガスが出たり、知らないうちにガスが漏れたりして臭いが気になってしまいます。ガスが出ないように我慢していると、血液にガスが溶けて口臭として排出されてしまったり、汗に溶け出して体臭になってしまうこともあります。
そのほか、血便や腰痛なども過敏性腸症候群の症状として挙げられます。お腹を壊し続けると血便が出ることがありますし、腸の痛みは関連痛として腰痛を引き起こすことがあるのです。
子どもには心のケアを
最近では、子どもも過敏性腸症候群になるケースが増えてきています。授業中にトイレを我慢することがストレスになって悪化してしまったり、友達に臭いを指摘されたりして辛い思いをする子どももいて、不登校やいじめにつながることも懸念されています。
過敏性腸症候群自体が命に関わることはまずありませんが、病気が原因でいじめの対象になり、それを苦にして自ら命を断つ子どもはいるでしょう。
子どもの場合は病気への理解が浅いので、心無い言葉をぶつけられて傷つくこともあると思います。ですから、子どもにはしっかり心のケアをしてあげてください。
学校側の配慮を得られるよう、事前に病気の説明をするなど、話し合いをおこなうことも大切です。
自律神経を整えよう
このように非常に種類の豊富な過敏性腸症候群の症状ですが、基本的には自律神経のバランスの乱れが関係しており、ストレスによって症状が悪化するのは共通していることです。
食生活や生活習慣の改善だけでなく、ストレスを減らすように心がけること、場合によっては心療内科を受診することも必要かもしれません。
自律神経を整える具体的な方法については、過敏性腸症候群の治し方カテゴリーの記事で詳しくご説明していますので、こちらを参考にしてみてください。
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